「12LABO vol.2 生きるように働く、個人と組織」イベントレポート

1月22日(火)の夜に、新宿駅直結のシェアオフィス12shinjuku 8階のイベントセミナースペースにて開催された、「12LABO vol.2 生きるように働く、個人と組織」。


ゲスト(左):仲山進也さん(以下、仲山)

仲山考材株式会社 代表取締役/楽天株式会社 楽天大学学長

シャープを経て、99年に社員約20名の楽天へ。00年に楽天市場出店者の学び合いの場「楽天大学」を設立、商売系・チームビルディング系を中心に46,000社の成長パートナーとして活動中。04年、ヴィッセル神戸の経営に参画。07年に楽天で唯一のフェロー風正社員(兼業自由・勤怠自由の正社員)となり、08年には自らの会社(仲山考材)を設立。16年、横浜F・マリノスとプロ契約、「コーチのコーチ」やジュニアユースの育成を手がける。

著書『組織にいながら、自由に働く。』『今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則』ほか。

 

ゲスト(右):ナカムラ ケンタさん(以下、ナカムラ)

日本仕事百貨代表/株式会社シゴトヒト代表取締役

1979年東京生まれ。生きるように働く人の求人サイト「日本仕事百貨」代表。シゴトヒト文庫ディレクター。グッドデザイン賞審査員。IFFTインテリアライフスタイルリビングディレクター。東京・清澄白河「リトルトーキョー」監修。誰もが映画を上映できる仕組み「popcorn」共同代表。著書『生きるように働く(ミシマ社)』。

 

はじめにーイベントを開催するにあたっての背景と自由の定義



ゲストお2人のお話の前に企画を担当しました堀田より、今回のイベントを開催する背景を説明しました。

 

堀田:生きるように働く、個人と組織というタイトルですが、比較的個人で自分の働き方を考え、具体的に変えていこうという書籍やイベントなどは多くあると思います。ですが、個人だけではどこかで部分最適になってしまい、もっと個人が所属や関わるチームや組織全体としても変えていかないと部分最適から全体最適になっていかないのではないか?と考えていて、組織にいながらの働き方を実践されている仲山さんといろいろな組織やチームを取材など通じて見てきたナカムラさんをお迎えし、個人と組織が生きるように働くことができるのかを今日は考えてみたいと思います。

仲山:『組織にいながら、自由に働く。』というタイトルの本を書くにあたって、自由という言葉の定義を考えました。自由というと「わがまま放題、好き勝手」の意味合いで使われることが多いですが、僕が思う自由とは違います。

自由の反対は何かと考えてみると、拘束、束縛、強制、統制など。どれも「わがまま放題、好き勝手」に対抗する言葉です。イマイチ使えないので、訓読みをしてみたら、「自分に由(よ)る」、つまり「自分に理由がある」。これだと自分の働き方に近いかな、と。

対義語は造語ですが「他由」です。他人に理由がある状態。他人から言われて始めた仕事でも、自分で意味付けができれば「自由」に転換できたことになります。どう考えても「他由」としか思えない仕事ばかりだったら転職したほうがよい、となる。




 

 

種を蒔くより、水を与える

ナカムラ:最近出版した本にも書いてありますが、生きるように働くことを考えたときに、最初は種を蒔くというよりは、種はあってそれの芽を出すために水やりが必要だと思っています。こうやってイベントなどでゲストと話をするようなことです。誰かと話をする、ということで、影響を受けることって大きいと思います。知識を得るだけじゃなく、勇気づけられるようなこともあります。独立する前、仕事帰りにバーに週6日通っていました。会社と家の往復だけじゃ会えない人がいる。そんな時間があったからこそ、独立できたんじゃないかと思います。

ナカムラ:大人になると偶然の出会いは限られています。成人式や自動車教習所みたいな出会いというか。バーはそういう場所がいつでもあるし、今日のイベントもそういう場になるんじゃないか。

 

個人として-加減乗除で、今自分はどこなのかを知る

 

仲山:さきほどの自由、他由にもつながるのですが、働き方を加減乗除の4ステージでまとめてみました。

 



仲山:簡単にですが説明させていただきます。

 

【働き方の4つのステージ】

加(+)ステージ:できることを増やす、苦手なことをやる、量稽古。仕事の報酬は仕事

減(-)ステージ:好みでない作業を減らして、強みに集中する。仕事の報酬は強み

乗(×)ステージ:磨き上げた強みに、別の強みを掛け合わせる。仕事の報酬は仲間

除(÷)ステージ:因数分解して、ひとつの作業をしていると複数の仕事が進むようにする。仕事の報酬は自由

ありがちな失敗は、最初に割り算をやってしまう人。「仕事なんてこんなもの」と割り切ることによって、ステージアップへの道が断ち切られるイメージです。また、この4ステージモデルを共有することで、働き方の議論もしやすくなります。たとえば「副業解禁の是非」の議論を見ていると、「本業とのシナジーがある」と語る実践者は乗ステージ以上の人で、「本業に支障が出ると困る」と語る企業側は加ステージの人を想定している気がします。「だから話がかみ合わない。このフレームワークで今自分がどこにいるのかを考えていくといいと思います。

堀田:足し算のところで、量稽古とありますが、ここは量をこなすだけでよいのですか?ただ、量を積み上げていくだけでは足りなくて、何かほかのことも必要なのではと思ってしまう。

仲山:「量が質に転化する」といいますが、仕事で100回くらい試行錯誤したことありますか? ネットショップの店長だと、メルマガを出しても「無風」だったりします。これじゃだめだ、といって、単なるチラシじゃなくてくだらない日常のことを書いて送ったら反応があったとか。そういう試行錯誤。

ナカムラ:最初はできないけど、頑張ってやる、色々やってみる。そうするとだんだん相手はこういうことはできてないけど、これをやると喜ぶだろうな、というのがわかってくる。

 

仲山:量をこなすというのは、スポーツ選手でもメルマガ書きでも「まったく同じことを繰り返す」というよりは「毎回少しずつ新しいことを試してみる」ということをやっているはず。それで自分に合ったスタイルを見つけていく。量をこなしながら、少しずつ新しいことを試してみるのが、足し算のステージです。

 



途中で参加者に質問や聞いてみたいことをポストイットに書いていただき、それを眺めながらあらためてお2人にお話いただきました。

 

組織として-組織であってもまずは自分から動く

ナカムラ:自分は組織というより、個人での働き方の話にどうしても寄ってしまうんですよね。書いていただいた中にもあるように、仕事への意識の差がある社員同士、どうすればよいか? チームや会社に考え方を浸透させるにはどうしたらよいか?など、上司が悪いとイライラしながら過ごしていても、結局、上司も部下も変えられないから。まずは自分がどう変わるか。自分が変わっていくことで環境も変わっていく。

 

仲山:合わない上司についたときは、「部署の数字が上がるレベルで仕事をがんばる」のがおすすめです。そうすると今の時代のような変化が早い環境だと、数値で成果を出したマネージャーは「優秀なマネージャー」として重要な部署に異動になることが多いです。(会場 笑)



 

 

組織として-チームの成長ステージごとに必要なことを行う



ナカムラ:仲山さんの『今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則』を読んでいて気になったので、このチームの成長ステージを少し話していただきたいです。

 

仲山:グループがチームへと成長するプロセスには4つのステージがあります。『フォーミング(形成期)』、『ストーミング(混乱期)』、『ノーミング(規範期)』、『トランスフォーミング(変態期)』の4つです。ポイントは、みんなで試行錯誤する「混乱期」です。

堀田:どうやったらストーミングになるのか?

仲山:課題に対して「どうする? どうする?」と集団的に試行錯誤をやるのがストーミングなので、遠慮しないで自分の意見を場に出せる関係性ができることが前提になります。逆に言うと、最初からきっちり分業しすぎると、ストーミングに進みにくい。

仲山:「どうやったら全員が18時に帰れるか」という課題があるとします。僕だったら、こういうお題設定をします。「全員同じ時間にしか帰れません。その日のうちにやらなければいけないことが残っていると帰れません。◯ヵ月後までに、帰る時間は18時を切るようにしてください」。こうすると、その日の朝に「今日中にやることある人、共有して」「こういうふうに手分けしようか」というコミュニケーションが生まれてくるはずです。

 

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ゲストのお2人の話を聞きながら、メモをとりながら、考えながらのイベントは1時間少し経ちイベントの途中で、そのまま隣のラウンジスペースに用意した軽食とお飲み物を飲みながらのスタイルに移行しました。




イベントの途中で、場所を変えて、気分も変えてというのは進め方としての抑揚もあり、とても新鮮でした。

 

個人的に気になったことの、まとめ3つ

 

・個人と組織と言いつつ、どちらも必要なのでまずは個人でできることはやってみる

・数をただこなすだけではなく、量と常に新しい試すことを続ける

・みんなで一緒の時間に帰るは具体的な方法論だが試してみる価値がある

 

さいごに


8階イベントスペースでは、プレイベントやオープニングイベントなど開催してきましたが、オープニング以降も継続的にイベントを開催していきます。

入居者だけではなくどなたでもご参加いただけるようなオープンなイベントを行いますので次回3月7日(木)開催予定のイベントもお楽しみにしていてください。

→イベント情報(http://12shinjuku.com/topics/event

 

また、8Fのイベントセミナースペースは入居者以外でもレンタルスペースとして利用可能です。詳しくは以下をご覧ください。

→12shinjukuのレンタルスペース利用(http://12shinjuku.com/rental-space.php

 

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